おもしろすぎる!俳優祭

おもしろすぎる!俳優祭

夜、リビングでゴロゴロしながら、ルパン三世を見終わって、チャンネルを替えていると目にとまったのがNHK教育テレビ。
舞台上で「山鹿灯籠まつり(やまがとうろうまつり)」の「千人灯籠踊り」の光景。
「きれいだなぁ」と思ってしばらく眺めていた。
それが終わると、今度は「阿波踊り」…あれれ?出演者は歌舞伎俳優ばっかりじゃん。
新聞をとってテレビ欄をチェックした。
「第34回俳優祭?白雪姫?」
ちょっとおもしろそうだったから、そのまま見ることにした。
どうやら、いつもは歌舞伎役者として活躍する皆様がさまざまな趣向をこらしたイベントがこの俳優祭らしい。
第34回 俳優祭
第2部はグリム童話「白雪姫」の歌舞伎版。
坂東玉三郎の白雪姫にうっとり。琴を弾く姿も舞もすべて可憐だわ。
なんといっても面白かったのが、継母・市川団十郎と鏡の精・市川海老蔵の親子のやりとり。
鏡の精に「この世で一番美しいのは誰や?」と聞き、鏡の精が「白雪姫のほうが千倍も万倍も」と答えると、継母が「千倍も万倍も」と何度も繰り返しながら悲嘆に暮れていると…鏡の精が真顔で「しつこい!」とピシャリと言い、持っていた扇で継母の頭をひっぱたく。
また、継母が魔法の鏡を磨くシーンでは、2人が布を持って向かい合わせになって同じ動きをするのですが、団十郎さんが楽しんでいるのか、あっちこっち動き回ったり、フェイントをかけたりするから海老蔵さんが大変そうでしたが、非常にコミカルで楽しかったわ。
そして、おなかを抱えて笑ったのが尾上菊五郎の「北千手観音」!
いきなり紅白の小林幸子登場か!?と間違うばかりの衣装を身につけた北千手観音が台車に乗って登場。
両手の指には長さ30cmくらいはありそうなツケ爪をつけて、ド派手な千手観音の真後ろには同じツケ爪をつけた黒子10人近くが…もちろんやることわかってるけど、その馬鹿馬鹿しさがたまらなくおかしくて。
動きはキレイでしたが、ちゃんとオチもあったし。
「きたせんじゅ、かんのん~。つぎは南千住~」
そして、クライマックス!
王子さま・松本幸四郎が登場。
王子さまらしく、花道の途中で袂から青いハンカチタオルを取り出して汗をぬぐい、舞台中央では扇を広げて顔をかくしてはにかむ。
あ~、再放送やらないかな。
もう一度見たいわ、この白雪姫。